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40歳からプログラマとして生活しています。

『ゼロからわかる墓じまい』撤去費用はゼロじゃない

ゼロからわかる墓じまい

ゼロからわかる墓じまい

2013年に熊本県人吉市で市内の墓地995か所の調査を行ったところ、全1万5123基の4割にあたる6474基が無縁墓でした。東京都の都立霊園では2012年に350基の無縁墓を解体・撤去、さらに2000基ほどの無縁墓が手つかずの状態で放置されているといいます。

「はじめに」の中に見逃せない文章がありました。田舎と都会の墓事情がにじみ出ているようです。

  • 都会では墓の供給量(つまり土地)が少なくて、墓の買い手が多い。値段も高くなるし、無縁墓を撤去という動きが出る。
  • 田舎では土地があり、無縁墓を撤去しなくても新たに墓を建てられる。

ということが言えそうです。都会と田舎、どちらも問題を抱えているように思います。まず田舎は、無縁墓を誰が処分するんだと問題があります。公営の墓場の撤去に税金を使うのでしょうか。この本に撤去費用の例がいくつか出ています。5㎡の墓地40万円や2㎡で15万〜25万円。仮に2013年人吉市の6474基を1基20万円で処理すると1,294,800,000円。ざっくり13億円です。

都会は、そもそも墓地が少ないのは仕方ありません。ここでは東京に限定しますが、お墓を用意せざるを得ない慣習が残っているのが問題だと思います。火葬した後の遺骨をすべて遺族に渡すという慣習があります。(九州では遺骨の一部とか地域によって異なる)遺骨を家で保存しているのも嫌だし、お墓作るかないかぁとなるのです。火葬場が遺族の要望に応じて、引き取る量を調整すればいいと思います。小さな瓶に入れて遺族は持ち帰り、残りは火葬場が処分するという選択肢があってもよいはずです。全部引き取るということもありでしょう。
そうすれば遺族はお墓に拘らずに済むようになるのではないでしょうか。

行政もこの問題に気づいているはずでしょうが、誰かの利権を守るために踏み切れないのでしょうか。東京に早く手を打ってもらいたいものです。


さて、墓じまい。この著書では3つの具体的な例をあげて解説しています。

  1. 田舎の公営墓地を墓じまいして、近所の民間墓地へ
  2. 菩提寺にある墓を墓じまいして、近くの自動搬送式納骨堂へ (住職から離檀料150万円払え!と言われる)
  3. 実家の墓を墓じまい、嫁ぎ先の墓との両家墓、散骨を検討するが、最後は一部を手元供養して、残りを本山納骨へ(えっ、2万円)(解体費用80万円と言われたが、複数の業者から見積りとったら30万円に)

京都 納骨 祖壇納骨 ― 大谷本廟【西大谷】


今あるお墓をどうしようというのは、墓をお持ちの方にとっては切実な悩みで、それを考えるには良い手引書と言えます。必要書類から菩提寺への気遣いまで記してあり、内容を裏から読むと墓じまいが大変ということでしょう。単に掘って、移動して、では収まらない。
また自分が墓を残した場合には、自分の子孫がいずれ直面する問題もイメージがつきやすい。


本当の墓じまいは3つの例のうちの最後のケースのように散骨や本山納骨をすることじゃないか、と思います。1や2のように墓を残すということはいずれ後世の子孫が・・墓の撤去という問題にぶち当たるということです。


墓商売、建立300万、撤去100万。墓建てずに今生きるために使ったほうがいいんじゃないでしょうか。


私は株を連想しました。

おじいちゃんは、死ぬ前にある証券会社と契約するのに100万円。200万円の株を買った。50年後、転勤のため、おじいちゃんが作ったこの口座を解約することにした。そして、驚いた。200万円の株の時価は0円。証券会社の解約に100万円。おじいちゃん、面倒だけ残ったよ。